左官による駐車場の「洗い出し仕上げ」とは
足立区の住宅兼工場のまえの大型駐車場
村松工務店さんの新築現場で
こちらの土間を「洗い出し仕上げ」させていただきました。
御影石や大理石の砕石などの種石(骨材)を混ぜたモルタルを塗り、
完全に硬化する前にワイヤブラシなどで水洗いして、
表面に石粒を浮きたたせる仕上げ技法。
アップにするとこんな感じ、みなさんも見たことあるはずです。
大昔から世界中でおこなわれている伝統の工法なのです。
では、作り方の解説です。
1.事前にシーラー処理
2.ミキサーでセメントと骨材を攪拌
3.床にながしたら、鏝で平らに均す
今回使用した材料は ストーンフィーネ stonefine
株式会社ヤブ原さんの製品です。
ブロードカラー 7.0kg
下塗用混和液 0.4kg
下塗用粉体 0.8kg
1箱で およそ1㎡です。(塗り厚 12mmの場合)
NERI-S工法 ナンバー4401
骨材は専用の小さい黒砂利を使いました。
駐車場ですから、車が乗っても大丈夫なように
厚みは 15~20ミリと たっぷりの打設です。
藤井君が 縁石との境界を道路面引き鏝でおさえています。
こうして目地を切って斜めに仕上げておくことで
欠けたり、砂利が抜けやすい端っこの処理は万全です。
この日は天気が良かったので
鏝で押さえたら 早めにしまりはじめました。
休む暇なく、すぐに洗いの工程です。
メーカーの斎藤さんも作業用のつなぎで応援に来てくれ、
職人が流しやすいように水ホースを持っていてくれました。
仕上がった床がホースで傷つかないようにという配慮
現場を知っている営業さんの存在、職人の心強い味方です。
勾配の上流で水を流しながら
下の方では鉄尾さんがローラーでノロをそ~っとぬぐっていきます。
徐々に きれいな石目があらわれてきました。
この濡れ色がまたいいんです。
洗い出しの良し悪しは、乾いたときにわかるのですが
実は、雨の日の風情ある美しさがたまりません。
最後の仕上げは、濡れたままではいけません。
スポンジを使って、石の表面に付着したセメントの残りを
丁寧に拭き取ること。
これなくしては、きれいな石目が残りません。
すっかり水気がとれたら乾燥期間をしっかり確保して完成です。
どんなにきれいに拭いても
モルタルというのものは、どうしても左官屋泣かせの「エフロ」がおきます。
ムラのようにみえるのがエフロです。
エフロレッセンス(白華現象)が表出する主な原因は、モルタル中の水酸化カルシウムが、
浸入した雨水などに溶けてにじみ出し、空気中の炭酸ガスと反応して炭酸カルシウム となったものです。
白く変色したように見えるので施主様からのクレームとなりやすい現象です。
その部分には、後日「酸洗い」をかけます。
上記の写真のような製品を用いて除去作業を行います。
エフロが目立たなくなりました。
というわけで完成
もう、車のタイヤが乗っても大丈夫!!
お隣さんの駐車場とひと味ちがう
この手作り「洗い出し仕上げ」いかがですか。
もちろん、玄関やお庭にもいいですね!
石のサイズ・色と目地のカラーの組合せで
あなただけのオリジナルな床ができます。
お問い合わせはお気軽に八幡工業・ナチュラワイズまでどうぞ
電話 03-5876-3375
※ 製品情報 HP ↓
http://www.yabuhara.co.jp/stonefine/products/neri/index.html
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